番外編2 なぜ取材しないんでしょう? (2003年3月) 

ここは、筆者が「何故国沢氏はここまで多くの問題提起をWEBページでしておきながら、それを記事(=仕事⇒生活の糧)にしないのだろう?」と思ったことを書いてみただけである。まあ、国沢氏へのいらぬアドバイスともいえる。小失敗の研究とは少々趣が違うので、興味のない方は無視していただきたい。

その1 年度末工事編
(TOP)
1月29日
今日夕方から仕事で外回りしたトコロ、8時過ぎから至る所で何かの工事中と出くわす。300m走るのに20分掛かった場所も!
いわゆる「年度末の工事」が始まったのである。こんな時期だから予算を残せばいいのに、やっぱりブン取った金額はキッチリ使い切らなければならないのだろう。土建屋さんの仕事を作ることも大切だと思うけれど、やはり「放置しておくと危険である」とか「そろそろ修理して欲しい」という住民の声などが出てから作業すべきだと思う。一昔前の車検もそうだけれど、役所に任せておくと過剰過ぎる傾向。コンディションをチェックして対応するんじゃなく、一律で工事するんだもの。そういえばベンツの車検が2月一杯で切れる。もちろんユーザー車検です! 皆さんも試してみたらいかがか? コンディションの良いクルマならあっけなくパスしちゃいます。それにしても破綻しそうなのに年度末の工事を強行する役人の姿勢たるや素晴らしい!


2月25日
(略)
ワタシは生粋のソバ好きらしく、どんなソバでも美味しいと思う(クルマも同じ。基本的に何でも好き。カニは美味しくなければ食べない。芯から好きじゃないかも)。 ちなみにこのソバ屋さん、抜群である。
それにしても工事箇所多し! 17号線で3カ所。関越道は至るトコロ。練馬降りてからも、夜8時から始まる ラジオ日本の収録のためスタジオを往復した道も工事だらけ。渋滞多くて辛抱たまりません。渋滞を発生させるなら、工事しなくていいからお金だけ業者に払ったらどうだろうか。その方がイライラしない分、助かる。

2月26日
8時に家を出て、まずは箱根。
今日も工事が至る所で行われており、大いに立腹す。財政厳しい折にアホかこの国は、と思う。お昼に終了し、次の仕事先は山梨県の西湖。箱根の山を越え、御殿場通って、さらに峠を一つ登って河口湖に。順調に撮影は終了。途中、西湖畔のソバ屋 さんに入るも、大失敗す。あの味でもりそば820円はどういう料簡なんだろ。一体家に帰って仕事を済まし、夕方からカーセンサー主催のパーティ。
(略)

(kunisawa.netより引用)
まあ、年度末に工事が多いと感じるのは、一般庶民でもそうなのだが、こうも日記で文句を言うのであれば「なぜ年度末に工事するんだ」と国土交通省や東京都に苦情を言うなり取材なりすればいいのではないかと思ったのだが、先日、こんな記事を見つけた。
「年度末の予算消化」批判受け…

道路工事同じ場所5年間ダメ  ●国交省 規制強化

「道路工事を規制して、渋滞を減らします」−−。年度末に同じ場所を繰り返し掘っているなどと住民から批判の絶えない道路工事について、国土交通省は四月から、「集中工事を実施した後、五年間は工事を許可しない」などとする“掘削規制”の強化に乗り出す。
(中略)
東京都内では以前から、東京電力、東京ガス、都水道局や下水道局など13機関で作る「都道路工事調整協議会」を組織し、一度掘り返した国道や都道の工事区間で五年間工事を禁止するなどの措置を取ってきた。
特に「予算消化のため工事が急増する」などと指摘される年末や年度末は、緊急工事以外は原則的に認めなかった。
 
その結果、昨年の都内の道路工事件数は約7,500件となり、この10年で半減した。
 ところが、ドライバーなどからは「同じ場所でなくても、すぐ隣で掘り返している」などの
批判が相変わらず寄せられているため、規制を強化することにした。
 都内では、これまで工事区域だけだった堀削規制を、主要交差点間とするなど近隣にまで広げる。さらに、毎年、1〜1.5km四方の重点区域4,5箇所を定め、迂回路を設けて集中的に工事を施行した後、地区内の国道と都道では五年間、全面的に工事禁止とする。大阪市内でも同様の措置をとる方針で、国交省では2007年度までに工事を2割減らすことを目標にしている。
 また、工事現場での看板表示がこれまで統一されていなかったが、今後は工事主体、内容、期間などを明示させ、さらに、新聞やインターネットのホームページでもきめ細かく工事情報を示していくことにしている。

(2003年3月12日 読売新聞朝刊 社会面(38頁) より引用)
工事の多さに憤慨した時に、国土交通省に取材を申し込んだら、このことがスクープできたかもしれないのに、国沢氏はみすみすネタを逃してしまったわけである。

ちなみに、東京都の道路工事情報は以下のURLで見ることができる。

東京都建設局 道路工事情報


その2 ハーツでボられた
3月8日
またしてもレンタカーでボラれた。『Hertz』という大手で1日4800円ほどのレンタカーを1日借り、返したら請求金額2万4千円だって! どういう計算なんだ? 項目見ると、燃料代が9500円も上乗せされている。借りるときタンク半分。返却時点で4分の3あったのに!増えているのに、と文句言うと引いてくれたが「満タンで貸せよ!」と言いたい。燃料代除いても1万4千円。さらにチェックすると、
借りるとき「NO」と言った任意保険が加わっている。 イギリスの任意保険、一日当たり6080円とヒトをバカにした金額。任意保険なんか一度も使ったことないので(この保険、事故時の担保金額が無料になるだけ)、いつも入らないのだ。Hertzのクラブゴールドの登録も「不要」になっており、普通は自動的に入らないのだけれど。日本でレンタカー借りたときも、走り出して10キロで燃料系の針が動き出す、なんてケース多し。その後満タンにしたら、80キロも『F』のままだったクルマでした。レンタカー借りるときは油断しちゃイケナイ。

<Hertzにやられた人からメールもらいました>

こんばんは、TOPのレンタカーのお話を見て、私も昔Hertzに食らわされた記憶が甦りましたので、メール差し上げます。日本の予約センターで予約し、 出張先のアメリカの空港でその車を借りようと思ったら、受付のお嬢さんが「そんな車はない」とか言う始末。仕事の都合上、クロカン4WDが必須だったため、わざわざ車種指定で予約しといたというのに、「普通のセダンしかありません」などとサラッと流してくれてしまったため、乏しい英語力を人生最大級に駆使して、「私は予約してんだとにかくクロカン持って来きて欲しい!」と予約表をタテにネジ込んで、やっとこさ引っ張り出してきたのがスズキ・エスクード。 しかも5速マニュアル! まさかアメリカまでやって来て、マニュアルのエスクードに乗ろうとは・・・こんなアホなこと滅多にあるまいと思ってましたが、レンタカー屋って結構ムチャするんだなというのが、TOPのお話でよーく解りました。今度海外でレンタカーを借りる時は細心の注意を払います。突然思い立ったような内容でで済みません。失礼致しました。では。

(kunisawa.netより引用)
これに関しては、このTOPを引用してハーツレンタカーに質問をしてくれた方がいるので、ハーツレンタカーの回答を転載する。情報をくださった方には心より感謝したい。
この度弊社ホームページを通してお問い合わせ頂いた件の回答になります。

まず、ガソリン代金の件ですが、
こちらは残念ですが、ごくまれに人為的なミス
により誤った請求があがることがあります。
もちろんその時は現地カウンター
にて料金の調整を行いますし、
日本にご帰国の後でも、ご利用のお客様が
最後に給油された時のレシートなどをお持ちでいらっしゃれば日本のハーツ
にてご返金のお手続きがとれます。


次に任意保険ですが、
お借りだし時の口頭契約は一切成立しませんので、
必ず書面による契約書を作成し、その内容をご確認頂いてからサインを頂いて
おります。
特に、ヨーロッパでは任意保険、ならびにガソリン先払い制度に
加入するかしないかはそれぞれの項目の横にイニシャルでサインを頂いて
いる国がほとんどです。今回のイギリスも任意保険の横にはお客様の
イニシャルのサインを頂いて、内容を確認して最後に契約書にサインを
いただいております。
契約書にサインをされるということはその内容に
合意したとみなされますので、
契約書にサインをする際は保険内容、料金
等を必ずご確認の上サインをして下さい。サインをされた後からのご返金等
には応じられませんのでご注意ください。


今後ともハーツレンタカーをご愛顧賜りますよう宜しくお願い致します。

ハーツレンタカー 顧客サービス部
…まあ、サインする前に契約書を確認するのは当たり前のことで、契約書にサインしながら「約束が違う」と文句を言うのは契約社会ではルール違反である。これは契約書を確認しなかった国沢氏のポカであろう。というかこれまたちゃんと後で取材して伝えれば立派な役立つ記事になるはずなのだが、国沢氏のように怒りで文句を書きなぐるだけでは有用な情報は何もない。

ついでに言えば、確か国沢氏は自著「1年間に50万円は得するクルマ学」で、「レンタカーは満タン返しが基本であるが、燃料系の針は満タン後しばらく動かないので、返却する場所の近くのスタンドでなくもっと手前のスタンドで給油してもOK。これでX円は得をする」などと書いてあった、というのをどこかで見た記憶があるのだが…。
不確かな情報なので、あまりこの件に関して言うのはやめておこう。とはいえ上記の本は絶版であり、本当にそんなことを書いていたかどうか確かめるのは非常に困難なのだが…。どなたか確認できれば、本当にそなようなことを書いていたかどうか知らせて欲しい。

その3 取材を断られた編
3月12日
若手の編集者に「国交省とJHにETCの件でインタビューのアポ取るので原稿書いてくれますか?」と頼まれた。「おうよ!」とばかり引き受けたが、絶対向こうからOK出ないだろうな、と思った。
なんせこの件に関しちゃ役人側に一切の『正義』など無いからだ。
インタビュー引き受けよ うモノなら、矢面に立った担当者はサンドバックみたいなもの。
クソミソに書かれ、悪事を引き出され、インタビュー受けた役人の将来も無くなる。考えてみれば答える役人が悪いわけでない。決めたの、その人じゃありませんから。日本という社会のシステムそのものが腐敗しているのだ。もちろん無理すればインタビューも可能(いろんなルートがあります)。でも腐敗しているものと接触しても、気分悪くなるだけ。ちなみに金券ショップを回ってみると、すでに5万円のハイカは5万800円。やがてもっと高くなると思う。「なんで金券ショップを儲けさせたのか?」というのも聞いてみたかったですけど。
もちろん国交省もJHも、エビのようにバックして逃げたことは書くまでもありません。大笑い! 一流の大学出て、やってることはそんなことかい。昨今の株価を見ていると、終末も近いんじゃないかと強く感じる。


(kunisawa.netより引用)
ジャーナリストというのは、自分で興味がある事象を取材して、時には自分の考えも多少加えて大衆に情報を発信する仕事だと思ったのだが、どうやら国沢氏は取材のアポとりを編集部員に頼っているらしい。それは、ジャーナリストではなくて一般には外注ライターと呼ぶと思われるのだが。

それに、こちらが正義であなたは悪役です。あなたをクソミソに書きたいので取材します、なんて喧嘩腰であれば先方も取材拒否するに決まっている。
「話を伺いたい」ということで申し込んで、相手をほぐしたりして巧みに本音を聞き出すのが取材ではないだろうか。(これは営業の極意でもある


ついでに言うと国家公務員は大学の上下ではなく国家公務員試験に受かるかどうかで決まるはずだが…。筆者の友人知人でも二流、三流大学を出て国家公務員試験 I 種に合格して官僚になった人間は何人もいる。学生時代、相当勉強していたが。

一流の大学出て、やってることはそんなことかい。

というのはただの学歴コンプレックスの塊のように見えて実にみっともない。書かない方がよい。


ちなみに、伏木氏は過去にETCの件でちゃんと国土交通省に取材を行っている。
2001年4月4日
午後1時過ぎから番組収録。今日のメニューは国土交通省から官僚を招いてのインタビュー。先月30日から正式運用が始まったETCにちなんで、現在のITSの情況を知るのが番組としての狙い。

今回は道路側の道路局のITS担当Aさんと
有料道路課(なんていうセクションもあるんだなあ)のYさん(彼はベストカーの読者で、わたしのことは以前から知っていたという)、クルマ側の自動車交通局から技術安全部環境課のNさん(彼とは以前ディーゼル問題でインタビューしたことがある)と審査課のIさんという4人の若手官僚にそれぞれITSのベースになるAHSやETC、ASVや次世代エネルギー車など(略字については追々明らかにして行きたいと思う)、いつもの無手勝流で聞いた。お互いに慣れないところも多くて、いったいどのように伊藤 Dが編集するのか楽しみ半分不安半分ではあるが、こういう積み重ねから次に何を成すべきかが見えてくると思っている。視聴可能な方は是非ご覧になって、意見感想を寄せて欲しい。

(動遊倶楽部より引用)
もしこの時の有料道路課の担当者氏がまだそのセクションにいらっしゃるとすれば、取材するのが国沢氏だと分かったら取材拒否するのも、個人的には何となく分かるような気がする(笑)。

蛇足ながら、官僚にも車好きは多いのである。筆者の友人(霞ヶ関勤務)は週末になるとサーキットを走り回っている。ベストカーで官僚の悪口を書きなぐるのも結構だが、それを見ている官僚は意外と多いかもしれないということも国沢氏は少し考えた方がよいのではないだろうか。

(以下続く・・・かもしれない)
番外編TOP