4−2: クリソツ ―ザイテック騒動― (2000年10月) [序文] |
排気量は1600〜2000までラインナップするが、日本仕様はフォーカスに搭載されデビューした新しい1600のみ。興味深いことに「ザイテック」と呼ばれるこのユニット、ヤマハの設計とか。同じくヤマハ設計のトヨタZZ型とウリふたつといってもよかろう(フォードはあまりにもくりそつなので相当怒っているとか)。 ( 特選外車情報 Froad 9月号 221ページ 国沢光宏のFun to drive フォードフォーカスの評論より引用) |
氏は「ザイテック」と書いているが、英語表記は「Zetec」であり、「ゼテック」「ジーテック」等と読む方が正しいのではないか、と思われるが、ここでは国沢氏の表記を尊重して「ザイテック」とする。
● 国沢さん、それはないだろう この雑誌の記事は、国沢氏は自身のページにも掲載していた。そしてこの記事に対し、ヤマハ発動機の社員の方(メイルアドレス、proxyアドレスもヤマハのものであった)が国沢氏の掲示板に疑問および質問を書き込んだ。 (この時の書き込み内容をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください) その内容は以下のようなものであった。 |
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そして最後に、 |
どちらからその情報を得られたか解りませんが、具体的にどの箇所が似ていると指摘されているのでしょうか?今後の勉強の為に御教授願えませんか? |
と絞めくくっていた。確かにこの2つのエンジン、横置き型の4気筒FF用のエンジンで後方排気、プラスティックインテークマニホールドなど共通している点が多く、見た目が似たようになっても不思議ではない。
だが見た目がクリソツでも構造が違えば別物である。 これに対する国沢氏の回答はなんとも奇妙なものであった。 |
隠さなければならない事実がありますので直接メールしておきました。 それでも反論あるようならもう一度書き込んでいただいてけっこうです。 |
そして、この書き込みと同時にヤマハ社員の書き込みが掲示板から消えてしまったのだ。 これは国沢氏が消したものか、ヤマハ社員が自発的に取り下げたものかは不明である。 この不透明な出来事に一時2ちゃんねるは騒然となった。 その後、上の国沢氏の回答まで消え、更に国沢氏のページ中のフォーカスの記事が下のように書き換えられることとなったのだ。 |
排気量は1600〜2000ccまでラインナップするが、日本仕様はフォーカスに搭載されデビューした新しい1600ccのみ。興味深いことに『ザイテック』と呼ばれるこのユニット、ヤマハが関係しているというウワサ。同じくヤマハ設計のトヨタ2ZZ型と似ているブブン多い(フォードはクレーム付けたとか)。 (kunisawa.netのフォード・フォーカスのページより引用) |
ご覧のようにかなりトーンダウンさせたような表現となった。 これが、第三者が知ることができた事象の全てである。裏で一体何が起こっていたのかは、まったく知る術はない。 ● 「フォードが怒っている」という意味 さて、事実がどうあれ、国沢氏が最初に記事に書いたような表現は極めて深刻な事態が生じているかもしれない、という疑いを読者に抱かせる。例を挙げると
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私は原稿の通りだと解釈している (901氏との討論の少し前、自身の掲示板でZetecの件について質問を受けての回答) |
3つめの質問です お願いします 投稿者: 901 投稿日:2000/11/23(Thu)01:29:36 引用 (略) 2.「ザイテック」エンジンをヤマハ発動機が模倣したと言う記事は何を根拠に書き、 その後どのように訂正したのか。 3.ザイテック問題で公開質問した技術者にはなんと答えたのか。 4.上記3点について公開の場での批判に答えなかったことは文筆業者としてフェアな態度だと考えるのか。またその理由は。 Re: 3つめの質問です お願いします 投稿者:国沢光宏 投稿日:2000/11/23(Thu)01:38:46 (略) 2、これはマスコミの基本理念である情報源の秘匿にあたります。もし疑問があればメーカーに聞いてみたらいかがか? 相手にされないと思いますが。 3、メールしあって、完全に解決しています。 4、ちゃんとしたルートでの質問なら当然答えます。どこの誰だかワカランやつに教えるつもりはありません。 長文ですみません 投稿者: 901 投稿日:2000/11/23(Thu)02:02:03 引用 (略) >2、これはマスコミの基本理念である情報源の秘匿にあたります。もし疑問があればメーカーに聞いてみたらいかがか? 相手にされないと思いますが。 では、そもそも何故隠匿事項を記事にしたのでしょうか? >3、メールしあって、完全に解決しています。 相手が公開を望んでいる(掲示板に書いている)のに何故それをしなかったのですか? >4、ちゃんとしたルートでの質問なら当然答えます。どこの誰だかワカランやつに教えるつもりはありません。 普通に観ているいわゆる「ROM」に対してもそれが誠実だと確信持って言えますよね(確認) (略) Re: 長文ですみません 投稿者:国沢光宏 投稿日:2000/11/23(Thu)02:08:00 (略) 2、これを質問したヒトはマスコミの常識を知りません。法廷に持ち込まれない限り情報源は秘匿です。 3、今は全く望んでません。 4、全然思いません。ここは税金で運営されているサイトでありませんから。 これで最後です(略) 投稿者: 901 投稿日:2000/11/23(Thu)02:05:01 引用 私の質問に回答が来たようですが、私もマスコミの端くれとして全く理解も納得も出来ません。 まず情報源の秘匿と言うのは「どこの誰が提供した情報か」を隠さなければならないと言うことで、どのような情報を得たのかを隠すことは必要ないし、またしてはならない筈です。記事の信用性に関わるからです。 また、誤報によって相手に何らかの被害を及ぼした場合は訂正を記事同様公開の場に示して誤報を撤回すると共に公開の場において謝罪するのがマスコミの人間として最低限の行為です。個別折衝は意味をなしません。 4つ目の質問の答えも、全く答えになっていません。捜査上の秘密になど該当しないのはちょっと警察実務を知っているものにならすぐに判ります。 これまでの回答を見る限り、901氏が堂々と取材を掛けているのに対し、国沢氏は大変不誠実で横柄な対応をしているとしか思えません。このような態度が、いらざる反感を招くのだと思うんですがいかがでしょうかね Re: これで最後です (略) 投稿者:国沢光宏 投稿日:2000/11/23(Thu)02:09:08 やっぱりこの方はド素人です。マスコミ関連の方では完全にありません。 (無題) 投稿者:J 投稿日:2000/11/24(Fri)01:10:01 引用 正直なところ、質問と回答がかみ合っていないように感じます。一部、下にあるの質問から引用いたします。 >「ザイテック」エンジンをヤマハ発動機が模倣した 先生の原文では’くりそつ’という表現のようですが 現在の先生の意見としても当時の記事の通りなのでしょうか。 Re: (無題) 投稿者:国沢光宏 投稿日:2000/11/24(Fri)01:15:42 ザイテック(先日イギリスから来たフォードの技術者の発音で言えばジィテック)とトヨタ2ZZについては主張を変えるつもりはありません。それにしてもどうしてなぜその件だけにこだわるのでしょうか? もう半年近くそれだけ。ナントカのひとつ覚えみたいです。それしかネタがないのですか? (oyakata.netより引用) |
筆者には「も〜う、やめてぇ〜」と国沢氏の心から横山弁護士の声が聞こえてくるようだ(笑)。 特に「そんなに疑問に思うなら自分で聞いてみろ」のくだりは、ご自身がマスコミの一員とは思えない台詞である。つまり、ここまで書かなくてはならないほど触れられたくないとみてよいだろう。 [考察] さて、この一件に関しては極めて不透明な部分が多く、研究するにも確実な資料がない。
だが、確実に言えることは、
という教訓だけは残るのではないか。 |
実はこの話には後日談がある。以下は断片的に2ちゃんねるに書きこまれた内容をまとめたものである。 まあ2ちゃんねるのことであるから、大嘘であり全くの作り話の可能性が極めて高いのだが、あまりに辻褄が合っているので敢えて掲載しておこう。 信じるかどうかは読者諸氏に任せるが、もし万が一真実だとしたら、国沢氏は確実にWEBの歴史に名を残す人物となるだろう(恐らく彼の望まない形で、ではあるが…)。 |
国沢氏はY社社員の質問を見て、「まずい!」と思い、まずはY社とT社からkunisawa.netの掲示板へのアクセスができないようにした(初の黄昏野郎である)。 そしてその後、上の「まだ反論があれば再度書け」という書き込みをし、おまけにY社の方の発言も削除した。 掲示板へ書き込めないようにしてから「反論あればまたどうぞ」とは何とも姑息である。一説によると、国沢氏またはサポートチームは、裏からY社へ手を回して上司に密告し、Y社の方は「会社のパソコンを私用に使うな!」とのお叱りを受けたらしい。 (筆者注:そういえば過去ログにも『この件であまり騒ぐとY社社員の方が困るのでほどほどにしてくれ』という書き込みもあった) T社の某所では、kunisawa.netが見えなくなって、この時ちょっとした騒動となった。 そして「これは正式に抗議すべきだろう」と立ちあがったT社は、正式な書簡にて国沢氏へクレームをつけた。慌てふためいた国沢氏は急遽T社に出向き、知人に泣きつくなど懸命にT社の怒りを納めようと奔走し、謝罪文を出した。それは、
そしてこの謝罪文のコピーは、見せしめとして長い間T社某所の掲示板に貼られていた。Y社の外注先やT社内ではしばらくこの話題でもちきりであった。 その後、このような騒動を起こしたということでT社、Y社からの、2ちゃんねるとkunisawa.netへのアクセスの監視は厳しくなったということである。 |
(文中、特に表記なきものは過去ログ保管所@国沢親方 より引用) |
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(1−0版 2002.08.23発行) (2-0版 2003.03.22) (2-1版 2003.09.30 序文追加) |