黄昏野郎について  について


● 黄昏野郎について

2003年9月。国沢氏は自身のページに突如「黄昏野郎について」としたページを掲載した。
それはInternet上において無責任に誹謗・中傷を繰り返す人物の傾向を書き、そのような人物に気をつけようとして対策を記したものである。

その目的はまあ、あながち間違っているとはいえない。確かにそういう人物はいるし(2chには特に多い)、掲示板の管理人は頭を悩ませるところではあるが、国沢氏の場合は、筆者が何度も書いているように

  • 「いちゃもん」と「正当な批判」の区別がつけられない
  • 批判に正対できない

ということが問題で多くの騒動を起こしている。
それゆえ、彼の「黄昏野郎について」も、この点(トラブルの未然防止)の点について 強硬な対応でしかなく、かつ最大の問題である「再発防止」の観点が全く抜けたものとなっている。

というわけで親切にも(?)彼の意見を補完してみることにする。以下の薄青セルは全てkunisawa.netからの引用である。
なおβ版における当引用は<黄昏野郎について>の初版を基にしていたが、2版の発行に伴い引用も変更した。

<黄昏野郎について>

注・ここでは”自動車関連のネットに出没する低レベルな黄昏野郎”を対象に書いています。男女関係や宗教、思想などについてはもっと奥深い問題がありますので参考にならないケースも多いと思います。

黄昏野郎とはインターネットを介して根拠のない苦情メールを送ったり、他人の掲示板に自分の意見をマナーも無く書き込むなど、傍若無人のふるまいをする輩のことです。自分のホームページや掲示板を作ったりするときは、以下御参考のほどを。ちなみに掲示板は他のメディアに無いインターネット独特の素晴らしいコミニュケーションツールだと思います。皆さん前向きに考え、快適なネット環境を作って行きましょう。

まず、「黄昏野郎」とは何かを定義している点は、彼のこれまでのWEBページから比べれば格段の進歩がみられる。更に宗教・思想等は別、とカテゴリによる違いを明記してあるのは賢明である。

ただ、「黄昏野郎」は一般的な用語ではないし、普及させるべき言葉でもない。このような人物は世間一般には「クレーマー」、「荒らし」などと称されていて、定着しつつある。国沢氏の書き方では、「黄昏野郎」とは一般的言葉かと勘違いする人物も出て来るだろう。
この場合、「インターネットにて根拠なくクレームのメイルを送ったり、掲示板を傍若無人に荒らしたりする人物を私は黄昏野郎と読んでいます」とすべきである。
<見分け方>
  • 掲示板への書き込みの典型的なパターンは、穏やかな挨拶から始まり(ホメたりもします)、次第に本性を現す辛辣な内容となります。丁寧な始まりなので「良識ある人かな?」と思いがちですが、サギなどと同じパターンだと考えましょう。
  • 送ってくるメールは基本的にホットメールなど、個人の特定が出来ないようにしています。ホットメールなどのメールは開かないようにしましょう。見てもいいですが、完全無視で問題ありません。
  • 一般常識では考えられないくらい些細な問題を、何度も繰り返します。相手にされないと、他の人格になり「あの件の詳細を教えて欲しい」などという書き込みをしてきます。それに対し自分で詳細の書き込みをすることさえありますから笑えます。
  • 商売などやっていると「ネットで見た。あんたの会社の製品は2度と買わない」みたいな書き込みをします。たいていの場合、同じ黄昏野郎が何度も「ネットで知った」と書き込んでいます。自動車メーカーや雑誌などを対象に「買わない」と書いているようなケースは笑い飛ばせばOK。せいぜい数人単位ですから。小規模な商売の場合、ネットに書き散らかされると営業妨害になるようなケースもあります。その時はためらわず訴えるべきです。
最初の件だが、これで「ただの批判者」か「クレーマー」かの見分けができるとは思えない。

穏やかな挨拶から辛辣な内容になる場合、別に言いがかりのクレームや荒らしが目的とは限らない。というよりも、クレームや批判の場合でも、文章自体は礼儀として丁寧に始めるものである。いきなり「おらあ、何書いとんじゃボケ!」と書き始めると、もし相手をやりこめようとしている場合は、その目的を果たせるわけがないので、まずやらないはずである。最初に丁寧で、自然に辛辣となるのは冷静に書いている証拠ともいえる。むしろ悪質なクレームは、問題点をわざとぼかしたり、解決策を明示せずに、かつ相手を負かそうとするものである。
問題点を細かに指摘し、改善策(対応策)まで書くのは、クレーマーではないとみてよいだろう。


次にYahoo!やHotmail等のWebメイルであるが、これらの無料アカウントであるからクレーマーである、とはいちがいに断言できない。
現在、ISPの数も充実し、またADSLのプランの変更も頻繁に行われるため、そのたびにメイルアドレスが変わるのを非常に厄介に感じ、プロバイダが変わっても問題ないように外部のメイルアドレスを取得し、そちらをメインとする方も増えている。
また掲示板にメイルアドレスを晒した場合、変な広告メイルも多く来たりするので、掲示板に晒すアドレスは「捨てアドレス」という方も多いのである。
というわけで、ひと昔前であれば国沢氏の意見は通ったかもしれないが、「Hotmailは開くな。無視しろ」というのは現状ではあまり好ましい対応ではない

このため、正当な批判かどうかはあくまでメイルの内容で決めるべきであろう。もっともSubjectにはメイルの内容が類推できるものが望ましいため、書く側にも工夫は当然求められることになる。「はじめまして」で始まる批判は、読む側の心証としても好ましくないので、「〜の件について」等と書いておく方がよいと思われる。

3項目はクレーマーそのものの説明であるから特にコメントはない。

4項目については、「何故(クレーマーが)自分を標的にし、そのようなことを言うようになったか」を考察せず、安易に「笑い飛ばせ」とか「訴えろ」と言うのは危険である。例えば「何にでも接着できる接着剤です」と売っていたとして、「向日葵が折れたのであんたのところの接着剤でくっつけようとしたけど、くっつかないじゃないか!」というクレームがきたとする。一見あまりにもアレで無視したくはなるが、このようなクレームでも「説明書に植物・動物などには使用できません」と書いておかなかったせいかどうか、などと考えねばならない可能性はゼロではない。トラブルが発生したら、「何故?」ということを考えないと、何事についても改善も進歩も発展もありえないのである。
<対応方法>
  • 妥当と思えない掲示板の書き込みは、一瞬たりともためらわず即刻削除しましょう。言論の自由などと反論する輩も居ますが、言論の自由は責任があってこそ。新聞や雑誌の投稿欄だってしっかり選別しています。
  • 反論は止めた方がいいと思います。一般的に黄昏野郎は膨大な時間を持っています。相手をしてくれるとなれば、それこそ1日中パソコンの前に居て、違う名前や人格で書き込んできます。10人分のアドレスを持つ黄昏野郎も珍しくなく、普通のパターンの生活を送っている方だと対応しきれません。
  • 削除しきれない場合、書き込みを制限できる掲示板にしましょう。私が使っている掲示板はいずれも優秀なガード機能を持っています。近日中にノウハウをレポートしたいと思います。
  • 中には自分が嫌われていたり、常識が無かったすることを認識出来ない人もいます。こういったケースは個人の特定が出来ても無視しましょう。一般社会と同じだと考えればいいと思います。
  • 「これが最後の書き込みです」とか「もう来ません」などという捨てぜりふを得意とします。じゃ書かなければいいのに、と考えるのは常識ある人です。黄昏野郎はその後もしつこく見に行きます。「もうくるな!」と塩を蒔いておきましょう。書き込み拒否や閲覧拒否の出来る掲示板は、しっかりIPアドレスなどを打ち込んでおきましょう。
・・・というわけで、筆者も塩を撒かれてしまったわけであるが(苦笑)

最初の「匿名での発言は無責任なので言論の自由などない」とする国沢氏の意見は確実に否定される。

その根拠は、2002年10月29日に東京高等裁判所で判決が下った、平成14(ネ)2887等 著作権民事訴訟事件によるものである。この判決では「掲示板での匿名の書き込みにも著作権は存在する」という判断が下ったので、覚えている方もおられるだろう。この中の判決文より該当部分を引用する。
(控訴人の主張)

原告各記述は,インターネットの掲示板という,いつでもだれでも自由に出入りして無料で閲覧し,自由に発言し,それを随意に消したり変更したりすることができる,従来とは全く異なる特性を有する情報伝達手段において,発言者が特定されない「匿名投稿」という 手段を選んで,なされたものである。

インターネットにおける匿名の発言は,発言者と発言内容との結び付きが限りなく薄い。著作権法の予定する著作権は,創作者が,これは自分の創作した意見表明である,と世間に明言して,広く不特定多数の者に対して権利を主張するとともに責任をも負う仕組みであり,自らの正体を隠して発言するインターネットにおける匿名の発言にはなじまない。

インターネット上の発言(投稿)において,発言者(投稿者)が,自己の身元を明らかにしないで行ったものや,自己の身元を偽って行ったものについては,その発言内容の責任追及を免れやすい手段を自ら選んだ代償として,権利行使は許されないことになる,と解すべきである。

原告各記述は,いずれも匿名でなされ,控訴人らは原告各記述がなされた当時,発言者(投稿者)らの身元の特定をすることがで きなかったのであるから,原告各記述について著作権を認めるべきではない。

特に,被控訴人Jは,XYZ(控訴人)の設置,管理するホームページに,偽名を用いて他人を誹謗,中傷する書込み発言を何度も行っている。このように,インターネットの特質を利用し,自らの責任追及を困難にする方法で違法行為を行った者が,他方で,インターネット上の 自らの発言につき著作権を主張して金銭的利益を得ることを認めるのは,社会正義に反する

(裁判所の判断)

控訴人らは,被控訴人らは匿名で書込みをし,その内容について責任追及を困難にすることを選んだ以上,その書込みについて著作権等の権利を主張することは許されない,と主張する。

確かに,例えば,他人の名誉を毀損するなど,その内容について法的な責任を追及されるような内容のインターネット上の書込みを匿名でした者が,他方で,その書込みについて権利を主張することが,権利の濫用などを理由に許されないとされる場合があり得ることは,否定できない。

しかしながら,そのような場合があり得るからといって,その理屈をインターネット上の書込み一般に及ぼし,およそ匿名で行った書込みについては,内容のいかんを問わず,権利行使が許されないなどど解することができないことは明らかである。

控訴人らは,被控訴人Jが,インターネット上で偽名を用いて他人を誹謗,抽象する書込みを行っているとして,そのことを理由に,本件について,権利行使を認めるべきではない,と主張する。しかしながら,本件の書込みとは別の書込みの内容は,何ら本件の書込みについての権利行使に影響を及ぼすものではないというべきであり,控訴人らの上記主張は主張自体失当である。

控訴人らの主張は,いずれも採用することができない。
…というわけで、(中傷発言を除いては)匿名発言にも権利は存在するという判例が存在する以上、国沢氏の「匿名の書きこみは全てに権利などない」とする主張は受け入れられない。しかも「匿名で誹謗・中傷したからといって、その人物の、それ以外の発言の権利の行使には影響を与えないことは明白」とまで言い切っているのである。

そして新聞・雑誌も意見を選別しているので個人が選別してもよい、との主張であるが、これもまたおかしい理論である。
まず新聞・雑誌には紙面の都合というものがあり、投書数が多いと当然掲載されないことはあり得る。そして投書する者は、紙面の関係で自分の投書が載らないかもしれない、載ったらラッキー、という感覚で投書するはずである。

しかしインターネットの電子掲示板は基本的に紙面の制限はなく(古いものから削除されるため)、かつ投稿に対しリアルタイムに反映されるため、一般通念として「書き込んだらすぐに掲載されるのが当たり前」という認識がある。つまり新聞・雑誌の投書欄と電子掲示板では投稿に対する読者の考えが違っているわけで、既存のメディアの概念を電子掲示板に適用するのは非常に無理があると思われる。

次に、過度のクレーマーに関する対応として「相手は暇人だから、とにかく相手にするな」としているが、これもまたある意味では正しい。

しかし国沢氏は、
正対すれば収まる批判すら相手にしていないところに自身の根本的問題があることに未だ気が付いていない。また、しつこく同じ質問をされるのも、国沢氏の回答があまりにも不十分で意味がとりづらいものであるため、というものがかなり多いのである。

正当な批判の場合、少し時間をかけてから熟考し、回答しても全く問題は無い(回答に時間がかかるから待てと連絡すれば大抵はOKする)。逆にクレーマーであれば、少しの間回答できなくても、すぐに催促をする傾向があるので、ここでも正当な批判と言いがかりの明らかな違いが生じる。

アクセス拒否は、それらが効果を挙げなかった場合の最後の手段である。 また、このようなクレーム(荒らしも含め)が多いと言うことは、まずはどこか自身に問題があるのではないか、と考えることが重要であることは言うまでもない。この点も、国沢氏の考察にはぽっかり抜けている点である。
<コントロールできない掲示板の場合>
  • 他の掲示板で誹謗中傷書き込みをされる場合もあります。基本的に便所の落書きのようなものですから、将来的には誰も相手にしなくなると考えていいでしょう。ただネット社会は未成熟。未だ便所の落書きを見て「本当に電話してみようかな」と考えてしまう中学生くらいのイメージでしょうか。
  • 自分や自分の会社の誹謗中傷が書き込まれた場合、非常に不愉快になります。企業の方はぜひとも訴訟を起こすべきです。駅の掲示板などに誹謗中傷の書き込みがあった場合、管理している駅にも大きな責任が発生します。同じく公共に目に触れる掲示板も同じ。管理者を訴えればいいでしょう。最近は管理責任を問われ、敗訴するケースが増えています。顧問弁護士などと相談し、民事訴訟でもいいから訴えましょう。
名誉毀損となる誹謗・中傷については、匿名であろうが実名であろうが一般的には相手にされないものだと思われるが、いかがであろうか?

また、国沢氏は「管理者を訴えろ」とまで書いておきながら、その根拠となる肝心の「プロバイダー責任法(特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律)」に一切触れていない。また、どういう例があったかについても一切触れていないし、参照リンクも無い。残念だが著しく勉強不足・知識不足の感は否めない。

おまけに、「企業の方はぜひ訴えましょう」というのは、何ともはやである。一介の試乗記ライターが企業の広報にアドバイスできるものかどうか。
<掲示板の誹謗中傷パターン>
  • 知り合いのフリをするケースが多いです。私の場合も日記を参照に「クルマに乗っているのを見た」とか「同じ飛行機に乗っていた」と書かれ「あいつはマナーが悪い」などと誹謗中傷されました。ワザと違うクルマや違う便を日記に書き込んでみましょう。トンチンカンで大いに笑えます。
  • 基本的に無責任野郎ばかりなので、自分の思い違いでも誹謗中傷してきます。事実が違っていても黄昏野郎は匿名ですので、そのままです。決して責任を取りません。この一点だけを見ても黄昏野郎の主張する「言論の自由」は「無責任な放言」と同一であることが解ります。
国沢氏が勧めているように、誹謗・中傷されることを前提として相手を笑いものにしようと、虚偽の内容を書くなどの行為を行った場合、訴訟に際しては著しく不利となることが予想される。というのは、その虚偽の内容が一般通念として著しく逸脱している場合、激烈な表現での誹謗でなければ批判は認められ得るからである。

また、このような行為は明らかな悪意をもっているし、ガイドラインにおいても「相手の発言に誘発されて起こした誹謗・中傷は責を問われない場合がある」とされているため、非常に微妙である。 というわけで、このような行為はやらない方がよいだろう。

次は責任をとらない人物もいることはいるので、この意見を全否定はできないが、だからといってその人物の全ての(発言の)権利を全否定できるものでもないというのは上の裁判での見解のとおりである。
<今後のテーマ>
  • ケンカばかりしている奴らに素晴らしい格闘技選手になれる素質を持つ人間がいるのと同じで、黄昏野郎の中にも「こんなところに居るのは惜しいな!」と思わせる人材がいます。こういった人材をいかに「責任を取れる発言者」にしていくかが今後のテーマだと思います。
  • 見識ある方は、ぜひとも本名で意見を述べるべきだと思います。匿名にして欲しい場合、掲示板の管理者にはメールなどでしっかり自己紹介しましょう。ただ黄昏野郎って人を信用出来ない傾向。自己紹介したらどうにかなると思っている輩が多い。この一点だけ見ても可哀想だと思う。
これは「一方的批判ではない」というポーズを見せるための演出とも考えられるが・・・。

しかし「今後のテーマ」とは聞こえは良いが、これらの「惜しいと思わせる人物」は、まさに「黄昏野郎ではなかったのに、彼の対応のまずさのせいで黄昏野郎になってしまった」人物たちであり、国沢氏が書いていることはまさに本末転倒である。

おまけに、ガイドラインにて「匿名は何らかの理由があって匿名なのであってそれを暴こうとする行為はプライバシーの侵害」とある。

更には、国沢氏の掲示板では、過去に国沢氏に批判的な書き込みをしたら、常連の1人より「そのような書き込みをしたらあなたの立場が悪くなるのでやめた方がいい」との脅迫とも忠告ともとれるメイルが舞い込んだということである。また、同様のパターンで「国沢氏に早く謝罪しろ」というメイルが来たこともあったそうである。極めつけは3-5の「削除しないと訴えます」という脅迫まがいのメイルだが・・・(苦笑)

こういうことがある以上、匿名で掲示板に投稿というプライバシーを守る権利は保証されるべき、と思われる。
● 黄昏野郎について (小研究版)
というわけで筆者なりに全面的に改訂してみたのが以下である。国沢氏の書いた対応と、筆者の書いた対応ではどちらが効果があるか、読者諸氏で考えてみられたい。
<黄昏野郎について>

注:ここでは、主に自動車関連のサイトを対象として書いています。男女関係や宗教、思想などについてはもっと奥深い問題がありますので参考にならないケースも多いと思います。

1:黄昏野郎とは
  • インターネット上で根拠のない苦情メールを送ったり、他人の掲示板を荒らすなど、確信的に「相手を困らせてやろう、やりこめてやろう、馬鹿にしてやろう」といった悪意を持って傍若無人のふるまいをする人物のことをkunisawa.netではこう呼んでいます。
2.見分け方
  • 最初から明らかに荒らしを目的としている場合は、激高した短文、婉曲な誹謗や皮肉のてんこもり、などで明らかに相手を見下そうとする文章を書いてきます。このような場合は明確に「荒らしである」と区別し、それなりの対処をしても問題はないでしょう。
  • 匿名での批判は全て黄昏野郎と思うのは危険です。黄昏野郎とただの批判者とは、一見しただけでは文章に明確な差があるというわけでもありません。おまけにただの批判者への対応を間違えると、その日を境に黄昏野郎に変貌することもあります。
  • 掲示板の書き込みだけではなく、メイルで苦情を送ってくる場合があります。この場合、送ってくるメールは基本的に匿名で、かつアドレスも明らかに「捨てアドレス」であるものが多く、かつ意味不明のSubjectをつけていることもあります。この両者を見てある程度メイルの内容は推察できます。あまりに酷い言いがかりや、明らかに言いっぱなしの誹謗混じりのクレーム(反論を期待していなさそうなもの)のメイルには返事を出す必要もないかと思います。
  • 何度かやりとりをし、少し返事が遅れただけで「あの件はどうなりました?」としつこく催促したり、「反論がないなら認めたことになりますね?」等、何とかして自分が勝ちたいという意思がありありと分かるようであれば、恐らく黄昏野郎とみてよいでしょう。
3.対応方法
  • まずは「生粋の黄昏野郎」であるか、それともただのクレームであるかの見極めが重要です。前者に丁寧に対応すれば図に乗るだけでるあるし、後者に強硬姿勢をとればその次の瞬間から後者は黄昏野郎に豹変してしまう可能性が高いからです。
  • 批判とも言いがかりともつかないメイルや書きこみがあった場合、とにかく相手に主張させてみることです。例えば「もう少し具体的にお願いします」「どのようにすればよいとお考えですか」「私はこう思いますが、あなたはどうでしょうか」「あなたの立場がよく分からないので、差し支えなければお教え願えませんか」等と返してみましょう(もちろん、丁寧な文面で)。 正当な批評であれば、このように正対する姿勢を示せば2通目はかなり冷静となった書きこみ(メイル)となるはずです。逆に言い掛かりであれば、「あれでも分からないのか?読解力が無いな」などと攻撃口調は続くようになります。この時点でまず90%以上、両者の区別はできます。
  • たとえ匿名であるなど、荒らし風に思える書きこみであっても、「あなたは黄昏野郎ですね?」などと安易に相手に負のレッテル(ラベル)を貼るのは厳禁です。正当な批判者でもこのように扱われたら、その瞬間に黄昏野郎に変わる可能性は大いにあり得ます。また真の荒らし目的であっても、しらばっくれて荒らし行為を続けるだけですから、レッテル貼りはどのような場合であれまったくの逆効果になります。
  • 正当な批判の場合は、こちらも誠実に回答すればまったく問題はありません。たとえ意見が平行線のままであったとしても、相手は貴方を認め、好感を持つはずです。逆に冷たくあしらってしまうと、「理不尽な対応をされた」として、彼は突如クレーマーに変貌する可能性があります。
  • 言い掛かりの場合、この方(クレーマー)はたまたま貴方のページを標的にしただけで、文句を言うのはぶっちゃけどこでもよいわけです。ですから、とにかく相手の文句を言う意志を削ぐことが肝要となります。 粘着系のクレーマーの場合は下でも書きますが、完全に無視したり、「おっしゃる通りです」などと相手を立てたまま心で笑い、じっと嵐が過ぎるのを待つという方法が現在のところ主流です。 逆に激烈で、かつ思慮不足のクレーマーと思われる場合、圧倒的情報量と考察で対抗するという方法もあります。また彼の知らないこと、知識不足の点なども丁寧に教えてあげましょう(しかし、嫌味っぽくしてはいけません。更に激高します)。この結果、明らかにかなわないと理解すれば彼はまた別の標的を探すでしょう。この「放置」という方法は、あらゆる荒らしに対して一定の効果をあげる対応策です。 
  • 掲示板においては、クレーマーにはあくまで管理人が対応すべきです。他の人物が対応すると、大抵の場合は問題がこじれるだけでいいことはありません。
  • 明らかな誹謗・荒らしと思われる場合は、まずはとにかく相手にしないことです。反応すると更に面白がって揚げ足取りに奔走するだけです。相手にされないと分かると、彼はまた別の掲示板を探しに去っていきます。
  • 何故か掲示板に何度も出没する場合は、まずはやんわりと警告してみましょう。 それでもダメなら、当該の書きこみを削除します。この際には削除理由も明確に書いた方がよいでしょう。更に続く場合はアクセス禁止措置をしたり、クレーマーのプロバイダ(判明すれば)に連絡して対処をお願いしたりしましょう。しかし、ここまでのクレーマーと化すのは極めて希です。
  • 自分の管理下にない掲示板にて誹謗・中傷まがいの批判が行われた場合、そこへ出ていくかどうかは、その誹謗に対しての反応などを見て決めてください。そして基本は、「ご批判ありがとうございます。肝に命じておきます」と謝罪の姿勢を見せることです。そうすればクレーマーの立場は肩無しとなり、逆に貴方の株はあがります。
  • しかし明らかな誹謗目的の書きこみの場合は、掲示板に書きこまず、管理人またはプロバイダに当該書きこみの削除を求めましょう。「プロバイダ責任法」により、名誉毀損の書きこみに関してはプロバイダも責任を問われるようになりましたから、誠実に対応してくれるはずです。それでも対処してもらえない場合は、誹謗による損害の程度に応じて、訴訟を起こすかどうか決めてください。しかしこの段階に至るのはこれまた非常に希です。
4.誹謗・中傷のパターンなど

大別して「激高型」と「粘着型」、そして「神型」があります。 また誹謗・中傷ではありませんが「質問厨型」「仕切り型」と呼ばれる荒らしもあります。
  • 「激高型」…「バカ」「死ね」などという激烈な文言を多用し、文章も短いものが多いです。一般に思慮不足の方に多いパターンで、発作的なものですから時間がたつと収まることが多いです。とにかく相手を冷静にさせる方法が効果的です。「放置」は、その1つの方法にすぎません。まじめに返答するとすぐ冷静さを取り戻し反省する場合も多いので、比較的対応の簡単なパターンです。しかし冷静になると粘着型や神型に変貌する場合もあり、油断は禁物です。
    例:
    ふざけんじゃねえぞ ○○野郎が!
    此処立ち上げた奴、なに○○先生を騙って悪さしてんだよ!!
    いやがらせも此処まできたら立派な犯罪だからな。
    一人の人間を追い込んで楽しんでるお前ら、よく人間として恥ずかしくないな!
    こんな捏造行為までして、お前らに正義は絶対にない!
    誰が見てもお前らの行為は狂っているとしか思われない。
  • 「粘着型」…皮肉を交えたりした長文で絡んできます。また皮肉や揚げ足とりも多いです。このような方は基本は「寂しがり」で、自分を認めてもらいたいだけなので、基本はこれも「放置」が効果的です。最低でも「適当にあしらう」程度に留めておきましょう。あっさり相手の弁を認めると去っていく場合も少なくありませんが、下手に相手を認めてあげるとより居座ってしまうこともあります。クレーマーを上手く誘導できるという自信がある方は適当に対応してもよいですが、自信がない方は原則として放置を心がけましょう。また粘着系の場合、たとえ書き込みを削除しても、彼は「自分の意見が正論でかつ鋭いので削除せざるを得なかったのだな」と自分に都合よく解釈して依然として居座る可能性も高いので、安易な削除は禁物です。
    例:
    「沖縄などのリゾートの体験ダイブで12mが守られた例は聞いたことがない」
    これだけで驚いています。

    「前日からお酒は飲みません」
    ダイビングの本で飲み屋の紹介をするなんてトンでもないですね!
    すぐクレーム付けたらいかがでしょうか?

    ダイビングツアーの日程など見ても怒りにワナワナしちゃいますね。
    ちなみに潜った日に帰るツアーは、
    最終日、残留窒素の心配がない浅い場所で楽しみます。
  • 「神型」…文章が短いので一見激高型に似ていますが、文章自体は冷静です。しかし「俺は偉くておまえらは下等だ。とにかく俺を敬え」とか、他人をあからさまに馬鹿にするようなオーラをぷんぷん発して不快感を生じるのが特徴です。このような荒らしへの対策はとにかく「無視」しかありません。
    例: 
    日本語の意味が理解できません。電波とかいうパワーを必要としますか?
  • 「質問厨型」…1つのメイル(書き込み)の中に、山ほど質問があるのが特徴です。またその質問も非常に初歩的なものが多いです。管理者や周囲から見れば荒らし以外の何者でもないのですが、本人は荒らしているという自覚症状がまったくなく、かつ純真なので厄介です。質問に回答すると、より詳細について尋ねてきますので泥沼に陥ります。このような場合は、「それは〜という本に書いてありますから、まずはそれを買って読むことをお勧めします」という方法が効果的です。他のHPに書いてある、と推薦する方法もありますが、推薦したHPの管理人の方とのトラブルの元となるので極力やめましょう(笑)
  • 「仕切り型」…管理人でもないのに、我が者顔で掲示板の参加者に次々とレスをする人のことです。これも、管理人や他の参加者にとっては荒らし行為と大差ない行動なのですが、一応管理人には礼を尽くすポーズをとるので厄介なことこの上ありません。他の参加者が「ここは貴方の掲示板ではないから控えろ」と諫めようものなら、まさに黄昏野郎に変貌します。悪気があるわけではなく、単に根っからのでしゃばりなだけですから「もう少し控えてくれ」という要望は恐らく性格的に聞き入れられることはありません(聞いてはくれますが、実行に移すことができないという意味です)。 このような方は残念ながら居座るか去って行くかどちらかの対策しかありません。去っていってもらいたい場合は、(あまり勧められる方法ではありませんが)主要な掲示板参加者に裏で連絡し、無視するようにしましょう。ある日から突然無視しては反感を買うだけですから、次第に相手にしなくしていくようにします。そうすると自分の居場所がなくなったことを感じ、他を探しに行くでしょう。 もしその方に残ってもらいたい場合は、思い切って掲示板の管理を任せてしまうのも1つの方法です。このような人は「管理(責任)はしたくないが発言や仕切りはしたい」という方が多く、責任を持たされるとかえって自重して発言を控えてしまうパターンもあります。
5.予防処置
  • 一般に、個人開設のHPに荒らしやクレーマー等が来ることは稀です。もしこれらのクレームや荒らしが発生した場合、まずは何らかの直接原因が考えられます。例えばある巨大掲示板で誹謗まがいの紹介をされた、などです。このような場合はその元凶を断つことが必要です。もし言いがかり的なものであれば、管理人に削除要求をしましょう。また変なところから変な紹介でリンクを張られていたせいであれば、リンク元の管理人に対処をお願いしましょう。
  • もし上のような直接の原因が考えられない場合は、貴方のページに何か問題は無いかもう一度考えてみましょう。これは非常に時間と手間がかかる作業ですが、貴方のページをよりよいものにするためには、決して無駄となる作業ではないはずです。
● なぜ今の時期に

しかし疑問なのは、今頃になってなぜこのようなページを作ったか(しかも日記の項の中である)ということであるが、そこを考えるとまた憶測だらけとなってしまうため、当ページではあくまで内容のみにとどめ、そちらの考察はしないでおく。
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