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6-7 目指せ1万台! -トラヴィックは何故売れないんでしょう- | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[序文] 当ページのネタ元である「日本軍の小失敗の研究」には、「用兵側の無能」と題された技術の専門家への批判の節がある。そこで槍玉にあがっているものは、旧ドイツの超巨大戦車「マウス」と、日本軍が開発していた「試製超重戦車(オイ車?)」だ。 どちらも重量100トンを超える超重戦車で、これまたどちらも役に立たなかった。日本のオイ車の場合、試作した三菱重工業下丸子工場から相模原の試験場に運ぶ際、まず大きさが災いして工場の門から出られない。これを何とか解決して移動させ始めたが、なにせ幅4m、重さ100tという図体であるから移動させるのもひと苦労、30km先の試験場に着いたのはなんと10日後。走行試験をしたら、その自重で地面にめり込む、キャタピラは外れまる、あげく懸架装置が自壊してしまったらしい。さすがに計画は中止されたようだ。 一方のマウスは超幅広のキャタピラと、奇才のポルシェ博士のおかげでそこまで酷くはなかったようだが、やはり速度は10km/h程度しか出なかったらしい。いくら移動トーチカの役割とはいえ、これでは本当に特殊用途にしか使えない。ベルリン攻防戦の際に試作車両が使われたらしいが、戦果は当然ながら不明である。 前著の筆者がここで言っているのは、「平時ならともかく、前線では少しでも多くの使える兵器が必要とされている時に、そういう道楽の兵器を試作するとは何事だ」 ということだ。専門家は、時として狭い視野になり、簡単なことが分からなくなることがある、ということでもある。 ついでに横道に逸れるが、ドイツはマウス以上の戦車も計画していたようだ。なんと28cm連装砲を搭載した、1000t戦車「ラーテ」というものすごい陸上戦艦で、実際に設計までしていたというから恐ろしい。舶用ディーゼルを積み16,000馬力を予定していたとか・・・。空想の世界に浸るだけなら面白すぎる代物だが、さすがに実現は無理だろう。 しかし日本も40cm砲を100門搭載した50万トン戦艦を提案した将校がいるというのだからあまり他国の技術者を笑えないのだが。 |
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さて、この「専門家がいつも正しいとは限らない」という事例は、現在の自動車評論家にもあてはまる。その顕著な例がこのトラヴィックにまつわる「自動車評論家」と、実際の購買層との極めて大きな認識の違いなのだ。 誤解なきようあらかじめ言っておきたいのだが、筆者はトラヴィックに関して現オーナーの意見を否定するものではない。質実剛健、高速で真価を発揮する、などの利点があり、魅力ある車であるということは理解している。 ここでは、ある車の商売的失敗原因について、専門家であるはずの自動車評論家があまりに視野が狭すぎる点を考察しているのだ。この点をご了承願いたい。 ● 発売当初より・・・ さて、タイで生産されるザフィーラのOEMであるスバル・トラヴィックの発売は2001年8月である。先行してヤナセで発売されていた欧州生産のザフィーラ(1.8L CDX)よりも実質100万円以上安い価格設定で、発売当初は自動車雑誌等でもかなり話題となった。しかも欧州で20万台も売れた車である。「良いものを安く」。これで売れないはずはないと多くの人は思っただろう。 しかし、現実には、新車効果が期待できる販売直後でも、消費者の財布の紐がゆるむ決算期でも、トラヴィックは目標販売台数の1000台/月に達したことがなかった。2002年11月には販売目標台数は500台に下方修正された。それでも、11月以降現在まで目標台数をクリアした月はない。(ちなみにザフィーラは年間販売目標2000台で、月平均100台程度の売れ行きであった) そして現在(2002年12月~2003年3月)の月間登録台数は下の表の通りである。参考までに日本での国産3列シートのミニバンを全て載せた。このデータは、Rainbow Axis氏のページを参照にさせて頂いた。 |
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2003.5よりシャリオ・グランディスはグランディスの数値 |
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2002年後半から2003年初頭にかけては、オデッセイクラスの3ナンバーのミニバンの全般的不振が伝えられているが、それにしてもトラヴィックの不振は際立っている。上のように、2003年の1~3月におけるトラヴィックの登録台数は月平均で300台程度。似たような販売台数なのは、プレサージュ、ボンゴ・フレンディ、デリカ、シャリオ・グランディス、ディオンなど。モデル末期の車ばかりなのだ。客観的に見ても「不人気車」であると言わざるをえないであろう。
● トラヴィック日記 さて、国沢氏は2002年の2月頃より、All About Japanにて「トラヴィック日記」なるものを不定期で連載している。これは明らかにスバルとのタイアップ企画であろう。 少しでも広告収入を得たいAll About、少ない広告費で広告をうちたいスバル、仕事が欲しい国沢氏(笑)の3者の欲求が一点に集まり、このような企画となったと推察される。(はたして国沢氏はトラヴィックをいくらで買ったのだろう、という野次馬根性が頭をもたげてきてしまうのは、筆者も小市民だからなのだろうか?) しかし、古今東西、提灯記事は珍しいものでもないので、提灯をあげる行為自体はここでは問題とはしない。問題としたいのは、その提灯の出来が素人にも分かるほどあからさまで、かつ酷いものである、という点なのだ。 |
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● 発売からずっと売上台数が一定である! その酷すぎる提灯ぶりは、トラヴィックの売上台数についての以下の文章と、それが指す客観的事象を見ていただければ理解できると思う。 |
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普通、自動車の売れ方はデビューから3ヶ月間くらいがピークとなり、その後 少しづつ右肩下がりになっていくもの。しかしトラヴィックの販売状況を見ると非常に興味深い。発売してから今にいたるまで、ずっと同じくらいの台数をキープしているのだ。しかも雑誌やユーザーの評価は驚くほど高い。 「水平対向エンジンじゃない」とか「4WDの設定が無い」に代表される「買わない人から出る不満」こそ多いけれど、買ったユーザーは非常に満足しているのである。もちろんワタシも大いに気に入ってます。ミニバンと思えないシャッキリした乗り味や、スムースかつトルクフルなエンジン、長距離乗っても疲れないシートなど、さすがヨーロッパ育ち。 (All About Japanより引用) |
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これを見ると、予備知識も先入観もまったくない読者は「おや、トラヴィックは発売時から結構売れ続けているのかな」という感想を抱くかもしれない。しかし、以下の表がトラヴィックの発売時から2003年4月までの登録台数の推移である。(販売台数と登録台数が違うのは承知しているが、この車に関しては両者にそう極端な違いはないだろうと思われる) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
黄色:目標販売台数500台の月 |
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確かにほぼ一定の登録台数なのだが、それは発売直後から目標販売台数の30~40%しか達成できていなかったため。つまり販売当初から思い切り不人気なのである。 加えて、2002年8月以降は前年同月比も記述しているので見て欲しい。2002年12月には対前年同月比108%を記録したが、それ以外はほぼ50~80%である。 特に2003年1~2月の落ちこみが著しいが、これはWishの発売と無縁ではないだろう。(もっとも、ストリーム、プレマシーの方が影響が明らかなのだが) これから見ても、トラヴィックの販売台数は明らかな右肩下がりと言える。目標を下方修正したにも関らず決算期にも目標を達成できたことはない。「製品」の出来はともかくとして、トラヴィックは「商品」としては確実に失敗作なのだ。 そして2003年4月には最低記録を更新し、わずか125台である。 (追記:2004年4月には更に更新し、65台) しかし、その絶対的販売台数を書かずに、さも売れ行きが順調であるかのように見せかけている表現をとっている以上、国沢氏のトラヴィックの記事は、どんな些細なことでもスバルを持ちあげようとしている、偏った内容であると言わざるをえないだろう。 もっとも上の引用記事は2002年の夏頃のものであるから、対前年比などは分からないのではあるが・・・。 ● 乗れば良さがわかる そんな「不人気車」のトラヴィックが「商品」として成功するにはどうすればいいか、国沢氏はAll About Japanにおいて、こう述べている。 |
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良い点は、今まで書いてきた通り。一番嬉しいのが「試乗してみたら国沢光宏が書いている通りのクルマだった」という声。日本の文化で作られたミニバンじゃないので、乗ればハッキリ違うのだ。日本語の方言でなく、ドイツ語なのである。先日も『ミニバンフレックス』という雑誌の取材で比較試乗したのだけれど、編集の人曰く「トラヴィックは全然違いますね!」。やっぱり乗らないと解らないと思う。 そこで次回はいろんな人にトラヴィックを試乗してもらい、意見を聞いてみるつもり。もちろんマイナス意見だって受け付けます。というより月間1万台売れない理由を探してみたい。「乗れば良さが解る」という結論になったらどうしよ? 国沢 -では何で月間1万台売れないんでしょうか? I 「やっぱり知名度がないせいだと思います。特にミニバンのような車種は女性ユーザーに決定権ありますから」 S 「よく解ります。スバルファンの私でもトラヴィックに乗ったのは初めてです。で、あまりに良いので驚いちゃってる次第です」 T 「長年日本車に乗ってきた人が試乗すると、最初は違和感が多いのが問題かと」。 国沢 -よく解ります。だから今回は比較的長い区間、高速道路を走ってもらいました。 N 「私は以前ディーラーで試乗させてもらったのですが、街中だとトラヴィックの良さが解らなかったです。高速道路に乗って慣れてくると、凄く良いクルマだと思いました」 E 「輸入車ディーラーはそのあたりを知ってますよね。先日もBMWに試乗したんですが、長い距離を走らせてくれます」 I 「私はストリームを買った時点でトラヴィックが発売されていれば、こっちにしたと思う」 M「ベンツとかBMWに乗っている人のファミリーカーとして、トラヴィックは最高だと思う。ベンツの仲間に乗せてみたい。きっと欲しい人が多いんじゃないかと。だってみんな乗ったことないんだもの」 T 「お金があればオデッセイからトラヴィックに乗り換えたいと思いました」 国沢-もし試乗する時にドイツ車だと認識し、日本車との違いを教えて貰い、違和感無くなるくらいの距離を乗れば印象もガラリと変わる、ということでしょうか? T 「最初にドイツ車です、と言ってくれた方がいいですね」 N 「試乗コースもトラヴィック用に考えてくれれば、もっといいと思います」 国沢-解りました。スバルの方に皆さんの御意見、キチンと伝えておきます。 (All About Japan より引用) |
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・・・どうやら、この座談会での結論は、トラヴィックを商品として成功させるには「乗ればわかる」「長い距離を試乗してもらう」
「日本車ではないということで購買意欲をくすぐる」 という、車自体の良さを伝えようということに落ち着いたようである。
しかし、本当にそれだけで月に1万台も売れるのであろうか?筆者は、いくらこの対策をしても、月1,000台も売れないのではないかと思う。現在、月に1万台も売れているのは月間販売目標7,000台の上、発売直後で調子のいいWishと、年度末の駆け込み需要で瞬間的に売上が伸びたノア、アルファードくらいである。他の車種は5,000台前後。スバルの看板車種であるレガシイ・ツーリングワゴンでも3~5,000台程度なのである。 富士重工のディーラーの体力と、トラヴィックがタイ生産の輸入車であること、また当初のトラヴィックの月間販売目標が1,000台であったことを考えれば、瞬間最大風速としても2,000台程度、コンスタントにはやはり1,000台が限界であろう。この環境下で「月に1万台」という数値が一体どこから来たのか理解に苦しむ。 なにより国沢氏は、意識的にか無意識的にかは知らないが、最初のI氏の発言をまったく無視している。そして、彼が触れないこの点こそが、トラヴィックが商品として失敗した根本的原因ではないかと筆者は考えるのだ。 |
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● あるユーザーの視点 さて、あるトラヴィックユーザーの方が開設している、TORACCHO’s ROOM というサイトのTopics 3. に「トラヴィックについて考える 1」という項がある。そこから一部を引用する。 |
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3.トラヴィックについて考える(その1) トラヴィックは基本がしっかりしているし、値段以上の価値も間違いなく持っている。実にいい車である。自動車評論家の間での評価も高く、国沢光弘氏のように実際に買ってしまった人までいる。しかし、販売台数は300~400台程度で低迷している。なぜ売れないのか。売れない理由を勝手に推測してみた。 売れない理由1:ボクサー&4WDじゃないから (略) 売れない理由2:ウオークスルーじゃないから (略) 売れない理由3:やる気のないコマーシャル (略) 最後に トラヴィックは確かに売れていないが、評価は高いし、そこら辺の車にはない雰囲気を持っている。スバルの車は徐々に浸透していく傾向にあるが、トラヴィックも徐々に浸透して欲しいものである |
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この方は自動車の専門家でも何でもなく、トラヴィックの1ユーザーにすぎない。しかしこの3つの理由は、同じく車の専門家などではなく、マニアでもない(と自分では思っているが)筆者が考える理由とほとんど一致する。 そこで、ミニバンの購入層が月に50,000人いたとすると、それがトラヴィックを買う人として3~400人にまで減少してしまうのは何故かを、「クルマ好き」の視点ではなく、一般の顧客の視点で、筆者も勝手に考察していくこととする。 ● 50,000人→1,000人 まず自動車選びの段階で、トラヴィックを候補とする方はこのくらいに大幅に減ると思われる。それは、「ミニバンは欲しいがスバルディーラーには足を運ばない」ということだ。これは何故か、思いつくままに列挙する。 1) トラヴィックという車があることを知らない そもそも、スバルはトラヴィックの広告に対し、まったく力が入っていない。 2003年2月に16,000台以上も売れたWishを考えてみれば、トヨタはWish発売直後からTVCFで飽きるほどWishのCMを流した。そして土曜日になると新聞の折りこみチラシにはWishの姿があった。まったく新しい車だからこそ、トヨタといえども知名度をあげるために多大の広告費を使ったのだ。 トラヴィックはまったくのブランニューカーなのであるから、知名度をあげるためには、TVCMや雑誌の広告(自動車専門誌以外でも)にて存在を知らしめることが必要であろう。しかし、デビューからほんの一時期に流したTVCMは「なんですかこれ?」というほど印象に残らないCMであった。そして現在(2003年3月)も、TVCMでも雑誌の広告でも、トラヴィックよりもモデル末期のレガシィの露出の方が遥かに高い。 恐らく、子供を持つ奥様仲間で「私んち、ミニバン買ったの」「えー、なになに?」「トラヴィック」と言ったら「・・・なにそれ」という反応が返ってくる割合は非常に高いのではあるまいか。 その上、CM自体も勘違いしていると感じる。現在、スバルのトラヴィックのページに掲載されているCMは筆者は一度も見たことがないのだが、これだけでもスバルはミニバンの購買層のことを全く考えずにCMを作っているのがよく分かる。 そもそも、ミニバンを購入している人の大多数は、乳幼児~小学生の子供を持つ核家族構成ではないだろうか。そして他社のミニバンのCMの多くは、かなり「家族」を意識していることが分かる。子供がCMに登場するミニバンを挙げると、
つまり、これらのCMでは「自分がこの車を使った状況」をなぞらえることが出来、生活実感が沸く。しかしトラヴィックのCMは、なるほどCMの出来としては綺麗かもしれないが、トラヴィックに乗っている自分の生活というものを連想することができないのだ。大人だけ7人乗って長距離を走ることなど、現実にはほとんどない。(そもそも筆者はトラヴィックのサードシートには何時間も乗りたくない) また、トラヴィックの宣伝で強調されているのは、「コンパクトなのに大人が7人しっかり乗れる」という点の他に、大人が4人乗って、人数分の大型スーツケースも格納できる、という点でもある(国沢氏もそういうアピールをしている)。 しかし、まだ幼い子供を持つ筆者にとっては、大人7人とか大人4人+スーツケースよりも、大人4人+子供2人+ベビーカーの方が重要であり、生活実感に密着した要求事項である。国沢氏に限らないが、トラヴィックを誉める評論家の視点にも、スバル自体にも、日本での普段の生活からミニバンに求められるであろう視点がまるで欠けている。 だいたい、もし海外旅行に行くとしても、小学生の子供にもそれぞれ大型のスーツケース1個持たせる親がいるとは筆者には思えない。せいぜい親が2個のスーツケースを持ち、子供の服はその中に一緒に入れていはしまいか。 つまり、CMの頻度が少ないことに加え、アピールする内容も悪く、印象に残らないのである。 2) ディーラーに難がある。 スバルの販売拠点数もネックの1つである。同系列のディーラーで競合したり、安いからと遠くのディーラーを選ぶ人よりも、できるだけ近くのディーラーで買おうとする顧客の方が多いはずである。 そうすると、いかにいい車であろうと、「あ、ディーラーが遠いからちょっとね」と候補から脱落する可能性は大いにある。 また、「フィットを見に来たんだけどストリームの方がよさそうだったので買っちゃった」とか、「ストリームを見にきたけど、オデッセイの方がいいね」といったような、商品ラインナップの厚さがないのも欠点である。ホンダであれば1店に行けば3種類のミニバンが見られるのに、スバルはトラヴィックを見に行くしかないのだ。このような点も、顧客がスバルに足を運ばない原因ではあるまいか。 3) クルマに魅力がない トラヴィックは実に真面目で堅実なミニバンであるが、スバルで売る場合はそれが弱点になってしまう。 これまでのスバルのイメージは、言わずとも知れたように「ボクサーエンジンと4WD」であろう。スバルは「ここでしか買えない機構を持った車」、つまり、他とは違うマイノリティな車ということでこれまで顧客を獲得してきたのである。いわばこれがスバルとしての「ブランド」を形成してきた。このブランド形成には評論家も一部噛んでいて、国沢氏なども一時期「4WDならスバル車しかお勧めしない」と書いていたことがあったくらいである。 しかしトラヴィックは、永年で築きあげたスバルとしての「独自性」がない車なのだ。 「スバルのミニバン」であれば、せめて4WDは欲しいと思うのが、顧客としての当たり前の心理である。ボクサー+4WDではないスバル車など、マルチメディア機能がないVAIO、写メールができないJ-PHONEの携帯電話、胡麻ラー油のない出前一丁である(?)。機能的に問題はなくとも、積極的にそれを選ぶ理由がなくなるのだ。 加えて、営業もまたその「ボクサー+4WD」という特色の上に胡座をかいていたはずだ。何しろ、これらは他社と明らかに違う、唯一の特徴なのであるから。 だがそれらがないトラヴィックは営業にとっても非常に売りにくい。その車自体が「本当にいい」ということを強調して売ればよいのだが、現場の営業はその方法に慣れていないのではあるまいか。 そして自然と、(自分としては)売りやすいレガシイやインプレッサ、フォレスターを勧めているのではと思われる。「7人乗る機会なんて、年に何回あります?その時だけレンタカーを借りればよいでしょう。毎日使うなら、信頼ある4WDシステムのレガシイの方がお勧めですよ」などと言って・・・。(実際、トラヴィックを見に行ったらレガシイを勧められたという話は筆者もよく聞くのだ) これは、「ボクサー+4WD」という特徴に頼りすぎたスバルのツケである、ともいえる。 更に問題がある。「オペル」という日本ではブランドを確立できていない会社の車であることに加え、タイ生産であるということだ。中国・韓国などの製品は近年クオリティが格段にあがって信頼性も出てきているという認識になりはじめたが、タイはまだ日本では未知数である。いくら「クオリティが高い」と宣伝しても、顧客としては、わざわざクオリティ的に未知数のタイ製のミニバンを買わなくても、日本には他に日本製のミニバンが一杯あるのだ。これがBMWのミニバンなどであれば話は違ったかもしれない。 4) 購入する対象のクラス(車格)ではない これは言うまでもないが、アルファードを買おうとしている人はトラヴィックには見向きもしない。それだけである。 これら4つの複合要因で、購入検討者は一気に激減しているものと考える。 ● 1,000人 → 500人へ その次に候補から脱落する原因は、「顧客が(ミニバンに)求めている装備がない」という点ではあるまいか。具体的には以下のものである
しかし、トラヴィックにも魅力的な装備はついているのだ。例えば
オペルなら安全性を売りにすればいい、かと思ったのだが、このような安全装備が無い点、またISOFIXのアンカーもつかない点【ザフィーラにはオペル独自のOPELFIX(ISOFIXとは互換性のないアンカー)があるが、トラヴィックはスバルブランドで売るためこれが使えない】もマイナスとなる。しかもEURO-NCAPの衝突試験評価ではプレマシーと同等、ストリームよりも低い成績なのだ。 これらを総合して考えると、トラヴィックの「走り」の魅力もかなり色あせてくる。 そもそもミニバンの「走り」の性能は「オマケ」としか見ていない顧客が多いのだ。オマケのほうを重視して買うのはチョコエッグのような食玩くらいではあるまいか。200万以上の買い物を、オマケ重視で買う事はしないのである。 ● 500人 → 300人 これは、決定時の気まぐれ、担当営業の腕 等、どうあっても仕方が無い減少であるから、考察はしない。 ● 200人 恐らく、200名程度、トラヴィックのマイナス面を理解した上で、それでもトラヴィックの良さの方を選んだ「指名買い」の方々がいるはずである。このような方々は最初から気に入って買ったのだから、評価も高くて当然であり、上で国沢氏が述べた、「しかも雑誌やユーザーの評価は驚くほど高い。」「買ったユーザーは非常に満足している」というのは、「海は広い」並のあたりまえさなのである。 つまり筆者としては、売れない原因の大半は、 「水平対向エンジンじゃない」とか「4WDの設定が無い」に代表される「買わない人から出る不満」 ということだと考えるのだ。 ● 投入グレードと価格は適切であったか さて、ここからはトラヴィックの商品価値について考察する。 上では触れなかったが、日本のマーケットにおいてトラヴィックは極めて曖昧な位置づけとなっている。例えば、トラヴィックのSパッケージと、同価格帯で同程度の排気量である他の2車、オデッセイとMPVを比較してみることとする。ちなみに2300ccはオデッセイとMPVの最多販売グレードである。 |
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同じ3ナンバー、2300ccクラスのスポーツグレード(オデッセイは違うが)なのだが、カタログ数値を見ただけでも、トラヴィックはまったく別のクラスとすべきことがよく分かる。両者とは前後長で40cmも違い、室内幅もオデッセイと15cmもの差がある。室内幅が1cm変わったら室内の居住性はかなり違うと言われるのに、15cmも違えば雲泥の差である。 実際、筆者もディーラーで見たことがあるから分かるが、オデッセイやMPVは後部座席に乗り込むと「うわっ、広っ!」と感じたのだが、トラヴィックは「へえ、結構広いね」としか感じなかったのだ。この第一印象の差はあまりに大きい。 おまけにトラヴィックのサードシートは2車と比較すると貧弱すぎてお話にならない。あくまで「エマージェンシー」にすぎないのである。 大きさが不利ということは、逆にトラヴィックの方がコンパクトという売りにもできる。だが、オデッセイやMPVは売れ筋であるからセールスも必死であるし、売り方を心得ている。「では試乗してみて下さい。大きさなんて慣れの問題ですよ。意外に運転しやすいですよ」などと言われ、ハンドルを握れば、大抵の顧客は本当に慣れてしまうものである。それに、更に不安ならコーナーセンサー類やバックモニタも充実している。 (それでも渋る顧客には、ストリームやプレマシーを勧めればよいわけである。) ちなみにネガティブに思われているトラヴィックのレバー系も同じく「慣れ」でしかない。 以上のことより、トラヴィックはこの2車やイプサムと競合するには、サイズ(特に室内空間)で考えると明らかに不利なのだ。ミニバンを買うのだから、走りよりも室内空間を選ぶのは当然ともいえる。 そもそも、ザフィーラはアストラベースのCクラスセグメントのミニバンである。本来、ストリームやプレマシー、Wishと戦うべきなのだ。 ・・・では、そのストリームやプレマシーと比較してみる。Wishはストリームとほぼ同寸なので省いた。またこのクラスの売れ筋と思われる1800ccを載せたため、ザフィーラのものとなっている。 |
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比較すれば分かるように、この2車こそがトラヴィック(ザフィーラ)のライバルと見て間違いない。「質素だ」と言われる内装も、このクラスだと思えば納得できる。乗り心地のよくない3列目も、プレマシーに比べれば良好であるし、荷室もクラスにしては確実に広い。車自体を見る限り、確実に競争力があると思われる。 だが、悲しいことにその車の価値と、価格的なバランスにおいて勝負にならない。 ザフィーラはヤナセで取り扱っていた仕様を本国で買うと23,000ユーロ近くになるらしい。日本円に換算すると、270万円程度となる。ヤナセ価格の289万円は決して高いわけではなかった(むしろバーゲンプライスだ)。そして1600ccのベーシックグレードでも欧州では200万円近い。 だが、トラヴィックはタイで生産することとし、生産コストを大幅に下げた。そしてスバルのOEMとして、2200ccのベース車が199万円という、ある意味では価格勝負を仕掛けてきたのだ。 これは「外車」というブランド価値を捨て、価格勝負を仕掛けたとみなされるのではないか(タイ製、ということで多くの人にとっては外車価値は相殺され、国産車と同等かそれ以下に位置づけされてしまうのだ)。 その結果、多少高くても、その価格差に「ブランド」(と性能)の価値を見出す人がトラヴィックを購入してくれる可能性は減り、多くの人にとっては純粋に知名度と価格性能比の勝負となる。 そうすると、少なくともサイズ的なライバルたるプレマシーやストリームの売れ筋である1800ccクラス、170万円程度のラインアップが無い事は、量販しようとした場合、このクラスにとっては致命傷となるのではあるまいか。 事実、北海道のあるホンダディーラーによると、ストリームの1700ccと2000ccの割合は6:4であるそうだ。4WD比率が非常に高い北海道でもこうである。そして2月に16,000台も登録されたWishは、まだ2000ccのグレードを投入していない。それでも、こうも爆発的売れ行きなのだ。 価格勝負をしかけていながら、ザフィーラのベーシックグレードの1600cc、ボリュームゾーンの1800ccではなく最上級グレードの2200ccしか投入しないのは戦略ミスではあるまいか。ヤナセとの関係やタイ工場の問題などがあったことは理解できるのだが、そのようなことは消費者にとっては知ったことではないのだ。(非情だが、これが現実である) これだけでも、スバルなのに4WDがない、実質のライバルの売れ筋の価格帯に投入できるグレードが無いということがどれほど不利であるか分かるだろう。国沢氏は「トラヴィックにライバルは存在しない」と某誌で書いていたが、それはあたりまえである。位置付けが中途半端すぎるのだ。 トラヴィックは、いわば2000cc(ハイオク仕様)のFFグレードしかないプレマシーである。恐らくトラヴィックの販売台数はプレマシー2000ccのそれとほぼ同じか、むしろ多いのではないかと推察する。カローラでいえば、1500ccのGリミテッドが存在せず、1600ccのGTしかない状態と言ってもよいので、苦戦は目にみえている。さほど車好きでもない購買層向けの最多販売グレードが存在しないのだから、本当にトラヴィックが「好きな人」しか買わないのはあたりまえであろう。 車好きと自称する人達は、「最上級の走り重視グレードにあらずんばクルマ好きの買うクルマにあらず」という認識を持っている人が多い(3-1-4でも考察している、オタク的な人である)。ストリームであれば2000ccを買い、プレマシーも2000ccを買うはずだ。 そして、それら台数のあまり出ない最上級グレードとトラヴィックを比較して「トラヴィックはいいね。でも何故売れないんだ?」と言うのではあるまいか。 肝心のボリュームゾーンで比較しないと本当の比較(売れ行きに関する)にはならないのだ。これが筆者の考える「自称クルマ好きオタク」の盲点である。 そしてスバルも国沢氏も、その少数派たる「自称クルマ好きのオタク」相手にしかトラヴィックを売りたくないかのようなアピールぶりのように筆者には見えるのだ。 しかし、そもそもそういう「オタク」は口だけで、ミニバンはあまり買わないのだ。 ● 戦略ミス 以上の点で考察すれば、トラヴィックの不振に関しては、GMおよびスバルの戦略ミスと言う他ないのではあるまいか。「適切なマーケットに、適切な価格の製品を、適切なブランドで、適切な広告で投入する」ということがうまくできていないのである。 このような状態では、現場で「乗れば良さが分かる」といくら宣伝しても焼け石に水であろう。この対策は「ディーラーに来た客をいかに逃がさないか」でしかない。 もっと根本の、「いかにディーラーに客を呼ぶか」という対策をとらないと、どうしようもないのではあるまいか。 これが、一顧客予備軍たる筆者のトラヴィックに対する、「売れない原因」の考察である。 もちろんこれは、ただの素人の意見である。それを言い訳とするつもりはないが、もし自分がトラヴィックを買うとしたら障害となるのは何かに着目して考察したつもりである。ショールームで見たことはあるが、試乗はしていない。 「試乗もしていないのか。論外な考察だ」と国沢氏や一部の読者は思われるかもしれないが、筆者は、「試乗までにも至らない、いやスバルディーラーにも足を運ばない人が圧倒的に多いのではないか」という立場から考察をしたものだということを強調しておきたい。乗る前からほとんど勝負は決まっていると考えるからだ。 国沢氏やその座談会参加者の考察と、筆者やTORACCO…の作者氏の考察のどちらが正しいかは、検証の手段もないので確かめようがない。 唯一、その判定は、開発が伝えられるスバル自製ミニバン(ボクサーエンジン搭載の4WD)が登場した時、国沢氏がトラヴィックをどのように評価するかでしか判断するしかないのであろう。 だが、「トラヴィックもいいクルマだが、スバルはやっぱり4WD」などと新型ミニバンをヨイショでもしようものなら筆者とTORACCO・・・氏の見解の方が正しいと認めたことになってしまうので、国沢氏には相当不利なのだが(苦笑) |
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もっとも、All About Japanは明らかにスバルとのタイアップなので、立場上、国沢氏は筆者が指摘した問題点を当然知っているが、それを言うことができないだけである、という見方は当然できる。筆者も当然そうであると考えている。 だが、それでは「提灯ライター」にすぎない。自分に都合がいい情報だけを都合がいいように解釈して都合よく伝える行為は、ジャーナリストや評論家ならばすべきではない。もし評論家であり、ジャーナリストでもあるならば、多角的観点から、欠点は欠点としてちゃんと記事を書き、その上で、「しかしその欠点を補って余りある魅力が・・・」という方式で提灯を掲げて欲しいと筆者は思うのだ。 そして、これは余談だが、All About Japanの企画で某スキーリゾートにてトラヴィックの雪上試乗会が行われた某日、その場所にてkunisawa.netのスキーオフラインミーティグがあったらしいことが、国沢氏の掲示板の常連の掲示板で明らかになっている。 そして、All About Japanの座談会での参加者の結論は、国沢氏の意見に沿うような内容であった。 これはどういうことであろうか。座談会のメンバーは、サク… いや、これ以上は憶測となってしまうので、ここでやめておく。 |
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●眠れる獅子の目覚め? さて、トラヴィックは恐らくGMの日本本格進出のためのテストケースであった、と筆者は考えるが、GMはこれ以外にも手を売っていた。スズキの「シボレー クルーズ」として売っていたのだ。こちらは年間6000台ではあるがまずまずの売れ行きであるので、シボレーブランドの車を全面展開することになった。 これに対する、国沢氏の見解である。 |
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2003年4月15日 GMグループの動きが急である。今日はスズキのアリーナ店でシボレーを販売すると発表した。『クルーズ』の売れ行きが良いため「他のシボレー車も頼む」ということなんだろうけれど、主として軽自動車を販売してきたスズキにとって400万円もするSUVを売るのは簡単じゃないと思う。 なんせ日本ではクルマ好きでさえGMがトヨタを凌ぐ巨大企業だということも理解し難いから、ブランドイメージで売るのも難しい。どちらかというとGM車って「何だか壊れそう」 な感じだし。長い間、日本の提携企業がイズズとスズキだったこともあるかもしれない(イズズとスズキが壊れやすいということではありません)。 やっと眠れる獅子が目覚めた、といったことか。おそらく本日中に先週末からウワサされている一件も正式なリリースが出るんじゃなかろうか(発表されました。インプレッサをアメリカのサーブディーラーで販売する件は内容にありません)。 とは言え日本に於けるGMのポジションを引き上げるのは相当の努力を必要とする。もちろん真剣になれば可能だと思うけれど、問題は「どこまで真剣になれるか」だろう。今までと同じような殿様商売じゃ無理です。 (kunisawa.netより引用) |
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こういった視点で見るならば、トラヴィックの不振原因は「主として特徴にあふれた4WDのワゴンを売ってきたスバルにとって、地味で真面目なFFのミニバンを売るのは簡単じゃなかっ」た、という結論が導かれてもよいのではあるまいか、と筆者は思うのだが。 トラヴィック日記が一体いつまで続くのかは、当然ながら筆者は分からない。しかし、2003年には日産プレサージュ、三菱グランディス、ホンダオデッセイのフルモデルチェンジが予定されていて、状況はトラヴィックにとって更に厳しくなっていく。 今後、国沢氏はこれらの強力なライバルに対するトラヴィックのアドバンテージを、どこに見出すのであろうか。その点に興味があるので、筆者はいま少しの間、トラヴィック日記を見ていきたいと考えている。 追記その1: 2003年6月11日のTOPにて国沢氏は以下のように述べた。 |
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6月11日 GMは日本の支社機能を半分に縮小するという決定を行った。なぜか? GM本社自ら日本市場を切り開くことを諦めたから、と考えるのが自然。事実上の撤退宣言である。GMとしちゃ「一生懸命やってダメだった」と判断したのだろう。 でも私は日本での売り方を失敗したんだと思う(サターンは上手にイメージ作ったけれど、クルマが日本向きでなかった)。実際、ヤナセで販売するようになってから、気合い入った井沢さんという日本人社長の元、オペルは大躍進した。しかしアメリカ人の社長に代わって以後、沈没しっぱなし。キチンとしたレクチャーが出来る日本人スタッフに恵まれなかったせいで、適切な日本戦略を組み立てられなかったのだという。 トラヴィックの仕上がりなど見るとオペルはポテンシャルあると思うのだけれど。 今後どこまで日本の販売機能を縮小するか不明ながら、すでにシボレーはスズキ。サーブをスバルで扱いたいという意向らしい。日本GMの上層部がつまらない横ヤリを出さなければ(スバルはトラヴィックのことでさんざんモメた。安い価格設定が相当気にくわなかったらしい。スバルがトラヴィックの販売に熱心でなくなった最大の理由みたいです)、けっこう上手くいく可能性もある。 (略) (kunisawa.netより引用) |
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…? 国沢氏の説では、トラヴィックが売れない最大原因は「トラヴィックの良さを分かってくれてないから」ではなかったか?国沢氏はこれまで「スバルがトラヴィックの販売に熱心ではない」など一度も(トラヴィック日記でも)述べていなかったではないか。一体どういう心境の変化であろうか? …まあ2003年5月のトラヴィック登録台数が前年比37%というのではさすがに「車の良さを知らない」だけでは不振原因を説明できなくなってきたのだろうかとも思うが… |
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第6章TOPへ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2003.5.21 1-0版 2003.5.24 1-1版 2003.6.12 1-2版 |